「ナンピンマーチンEAを始めたいけど、証拠金はいくら必要なの?」「10万円でも動かせる?」──こうした疑問を持つ方は多くいます。変則ナンピン・変則マーチン型EAを開発・実運用してきたCOSMOS GROUPが、実数値をもとに正直にお答えします。
結論から言うと、0.01ロット稼働の場合、推奨証拠金は30万円です。この根拠は「最低証拠金(ブローカーが要求する額)」ではなく、最大ドローダウン(DD)から逆算した安全余力にあります。なぜ30万円が必要なのか、計算式と実数値で解説します。
ナンピンマーチンEAの証拠金設計の基本
なぜ「必要証拠金(最低額)」では不十分なのか
FXブローカーが定める「必要証拠金」は、ポジションを1枚保有するために最低限必要な保証金です。たとえばXAUUSD(ゴールド)0.01ロットのレバレッジ25倍では、必要証拠金は約4,000〜8,000円程度のことが多いです。
しかしナンピンマーチン型EAは、含み損が出ると追加でポジションを積み増します。最大10枚のポジションが同時に保有されることもあり、そのたびに追加の証拠金が必要になります。さらに含み損が膨らむと「証拠金維持率が低下→追加証拠金(マージンコール)→強制ロスカット」という流れが生まれます。
「とりあえずポジションを開けるだけの最低額」では、含み損が拡大したときに証拠金維持率が足りなくなり、損切発動前にロスカットされるリスクがあります。
最大ドローダウンが証拠金の基準になる理由
証拠金の設計基準として使うべき指標が最大ドローダウン(最大DD)です。最大DDとは、バックテスト期間中に資産残高が最も大きく落ち込んだ比率のことです。
計算の考え方はシンプルです。
証拠金設計の基本式
証拠金 × 最大DD% = 最大想定損失額
→ これが損切金額の上限目安になります
たとえばCOSMOSのBT上の最大DDは39.64%です。証拠金30万円で稼働した場合、最大想定損失額は30万円 × 39.64% ≒ 118,920円になります。この金額を超える損切設定を行えば、DDが最大に達した時点で損切が発動し、残りの資金(約18万円)は守られます。
逆に証拠金が少なすぎると、損切が発動する前にロスカットが先に来てしまいます。これが「最低証拠金では不十分」な理由です。
COSMOS・ROSEの証拠金計算(実数値)

最大DD39.64%から逆算する証拠金
COSMOSのBT上の最大DDは39.64%(BT期間:2022年8月〜12月)です。ROSEのBT上の最大DDは36.77%です。
どちらも約40%前後のDDが想定最大値です。これを基準にすると、「証拠金に対して40%の含み損に耐えられる余力」が必要ということになります。
なお、最大ポジション数はCOSMOS・ROSEともに10枚です。XAUUSD 0.01ロット×10枚を同時保有した状態で相場が大きく逆行した場合に、最大DDが発生します。
0.01ロット当たりの証拠金計算式
推奨証拠金30万円の根拠は以下の計算から導いています。
COSMOS 推奨証拠金の計算根拠
・最大DD(BT上):39.64%
・推奨証拠金:30万円
・最大想定損失額:30万円 × 39.64% ≒ 118,920円
・損切設定目安:45,000〜60,000円(余裕を持たせた設定)
・損切発動後の残余証拠金:24〜25万円以上を維持
損切金額を45,000〜60,000円に設定することで、「証拠金の15〜20%が上限損失」という管理ができます。最大DDの範囲内で損切が発動し、資金の大部分を残せる設計です。
以下はロット別の推奨証拠金と損切目安の一覧です。
| ロット | 推奨証拠金 | 損切金額目安 | 最大同時ポジション数 |
|---|---|---|---|
| 0.01lot | 30万円 | 45,000〜60,000円 | 10枚 |
| 0.02lot | 60万円 | 90,000〜120,000円 | 10枚 |
| 0.03lot | 90万円 | 135,000〜180,000円 | 10枚 |




※ロットを増やす場合は証拠金もロット比例で増やしてください。「0.01lotで30万円」を基準に、ロット×30万円が推奨証拠金です。
⚠ 証拠金不足で起きた実際のロスカット事例
当チーム(COSMOS GROUP)は、証拠金・損切設定が不十分な状態で稼働させた結果、実際にロスカットを経験しています。これは事実であり、隠さずお伝えします。
ロスカットが起きたパターンは主に2つです。
パターン1:証拠金は確保していたが損切設定を入力していなかった
損切設定なしでナンピンが積み重なり、含み損が雪だるま式に拡大。ロスカットラインに到達し強制決済。証拠金の大半を失いました。
パターン2:証拠金が推奨額を下回った状態で稼働した
証拠金10〜15万円(0.01lot)で稼働。通常時は問題なく動いていましたが、ゴールドが大きく一方向に動いたタイミングでナンピンポジションが積み上がり、証拠金維持率が急低下。損切が発動する前にロスカットが先に来てしまいました。




この経験から、ナンピンマーチンEA無料おすすめ2選の記事でも伝えているとおり、「損切設定なしの稼働は絶対に行わない」「証拠金は推奨額を必ず確保する」という方針を徹底しています。
証拠金と損切設定のセット管理(推奨フロー)
証拠金だけ用意しても、損切設定が入っていなければ意味がありません。以下の4ステップで設定してください。
Step1: 証拠金額を決める
まず自分が用意できる証拠金を決めます。COSMOS・ROSEの場合、最低でも30万円(0.01lot稼働の基準)を確保してください。10万円・15万円での稼働は、BT上の最大DDを考慮すると余裕がなく非推奨です。
Step2: ロットを証拠金に合わせて計算する
証拠金が決まったら、ロットを証拠金に合わせて設定します。基準は「証拠金 ÷ 30万円 × 0.01lot」です。
- 証拠金30万円 → 0.01lot
- 証拠金60万円 → 0.02lot
- 証拠金100万円 → 0.03lot(約33万円/lot換算のため余裕あり)
ロットを大きくすれば利益も大きくなりますが、損失も同倍率で増えます。証拠金を超えたロット設定は絶対に避けてください。
Step3: 損切金額をパラメータに入力する
EAのパラメータ画面で損切金額(最大損失金額)を設定します。設定目安は以下のとおりです。
- 0.01lot / 証拠金30万円 → 損切45,000〜60,000円
- 0.02lot / 証拠金60万円 → 損切90,000〜120,000円
- 0.03lot / 証拠金90万円 → 損切135,000〜180,000円
損切金額は「証拠金の15〜20%」を目安にすると、1回の損切で資金の大部分を守りながら再稼働できます。
Step4: バックテストで損切発動を確認してから本番稼働
損切設定を入力したら、MT4/MT5のストラテジーテスターでバックテストを走らせ、損切が正しく発動するかどうか確認してください。損切が一度も発動しないバックテスト結果は「損切設定が機能していない」可能性があります。
損切なし稼働は非推奨。パラメータ入力後に必ずバックテストで損切発動を確認してから本番口座で稼働してください。損切設定がゼロの状態での本番稼働はリスクが非常に高いです。
こんな証拠金額での稼働イメージ
証拠金ごとの稼働イメージをまとめました。自分の状況と照らし合わせて参考にしてください。
| 証拠金 | 推奨ロット | 損切金額目安 | 月間期待取引回数 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 10万円 | 非推奨 | — | — | DD39%では余裕ゼロ。ロスカットリスク大 |
| 30万円 | 0.01lot | 5万円 | BT上638回(COSMOS基準) | 初めて稼働させる方・少額から始めたい方 |
| 60万円 | 0.02lot | 10万円 | BT上638回(COSMOS基準) | 30万円で慣れた後にロットを上げたい方 |
| 100万円 | 0.03lot | 15万円 | 複数EA分散稼働が可能 | COSMOS・ROSEを同時稼働したい方 |
※月間取引回数はBT上の数値です。実際の相場状況により変動します。
なお、HIBISCUS EAはマーチン手法を使わない設計のため、推奨証拠金が1万円/0.01lot〜と大幅に少なく済みます。BT上の最大DDも11.32%と低く(BT期間:2013〜2023年の10年間)、リスクを抑えたい方向けの別設計です。HIBISCUS EAは証拠金が限られていてもスタートしやすい選択肢です。
よくある質問
10万円でも稼働できますか?
COSMOSのBT上の最大DDは39.64%です。証拠金10万円で稼働した場合、最大想定損失は約39,640円となります。損切設定を入れても証拠金の余裕がほとんどなく、想定外の相場変動に対応できません。10万円での稼働は非推奨です。最低30万円を確保してから稼働を開始することを強く推奨します。どうしても少額から始めたい場合は、マーチン手法なしのHIBISCUS EAをご検討ください(推奨証拠金1万円/0.01lot〜)。
HIBISCUS EAは証拠金が少なくて済むのですか?
はい。HIBISCUS EAはナンピン・マーチン手法を使わない設計のため、最大DDがBT上11.32%(BT期間2013〜2023年の10年間)と低く抑えられています。推奨証拠金は1万円/0.01lot〜です。COSMOS・ROSEと比べてリスクが大きく異なる設計であり、証拠金が限られている方や低リスクで始めたい方に向いています。詳しくはHIBISCUS EA詳細ページをご覧ください。
証拠金を増やせば損切設定は不要ですか?
いいえ、損切設定は証拠金の多寡にかかわらず必須です。証拠金を多く確保することは安全余力を増やすことに繋がりますが、損切設定がない場合は相場が一方向に長く動き続けるシナリオで損失が際限なく拡大します。どれだけ証拠金が多くても、損切なしでの稼働は推奨しません。証拠金と損切設定は「セット」で管理してください。
まとめ
- ナンピンマーチンEAの証拠金は「最低証拠金(ブローカー要求額)」ではなく最大DDから逆算した安全余力で設計する
- COSMOS・ROSEの推奨証拠金は0.01lot当たり30万円。根拠はBT上最大DD約40%
- 損切設定は証拠金の15〜20%を目安に設定し、バックテストで発動確認してから本番稼働
- 当チームは証拠金・損切設定不足でロスカットを経験した事実がある。同じ失敗を繰り返さないために推奨設定を守ってほしい
- 証拠金が少ない場合はマーチンなし設計のHIBISCUS EA(推奨1万円/0.01lot〜)も選択肢
本記事の数値(PF・DD・勝率・月間取引回数)はすべてバックテスト上の結果です。実際の相場では異なる結果になることがあります。EAの運用はご自身の判断と責任のもと行ってください。当サイトは運用結果について一切の責任を負いません。








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